ペンタスに六芒星や野分立つ 高資
風光るみもろやベツレヘムの星 五島高資ー 場所: 二荒山神社
い向かへる大きなサッカーボールかな 高資
http://polyhedra.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/post-6f99.html
【ストロー正多面体】より
短く切ったストローに一本のゴムひもを通して「編んで」いくことで、正多面体を作ることができます。 こちらで→「ストロー正20面体」を紹介していますが、正多面体は5種類あるので、全部作ってみましょう(^^)/~ということで、このページでは、正4面体,正6面体,正8面体,正12面体の作り方を説明します。
ストロー正多面体の中で、できあがりが美しく、作って嬉しいのは正20面体が一番なんですが、いきなり正20面体からではチョット難しいので、正4面体→正8面体→正20面体の順に作っていくのがお薦めです。
(正4面体,正8面体,正20面体は作り方のルールがたった一箇所違うだけです。科学イベントでストロー正多面体を作る場合は、正20面体だけをやりますが、科学教室などで十分な時間がある場合は、正4面体→正8面体→正20面体の順にやっています。この順に作っていくと正4面体を作った後「次は作り方のルールが…こう変わります」と言うだけで、正8面体,正20面体まで、何も説明しなくてもどんどん作っていく子供たちがかなりいますよ。)
■用意するもの
・ ストロー ※できれば細めのストロー
・ ゴムひも(丸ゴム・2本丸 または 1本丸) ※手芸用品店や100円ショップで売っています
・ はさみ,定規
■作り方
▼ストローとゴムひもを切る
ストローは最初に一本所定の長さに切り、後はそれを定規の代わりにして、長さを揃えて切りましょう。切ったストローの長さが揃っていないと、出来上がりの形が悪くなります。
正4面体,正8面体,正20面体の面の形は正三角形ですが、正6面体の面の形は正方形,正12面体の面の形は正5角形です。正方形と正5角形のストローの長さ(辺の長さ)を正三角形と同じにすると、面が大きくなってしまって、できあがる多面体が大きくなってしまいます。そのため、正6面体と正12面体のストローの長さは短めにしています。
ゴムひもの長さ=[ストローの長さ]×[ストローの本数]×2+[予備30cm] ※10cm未満切り捨て
ゴムひもはストローの中を2回通ります。それとゴムひもを最後に結ぶために、予備が30cmぐらい必要です。
▼編む
ストロー正多面体の編み方を「ストロー正20面体」の作り方を説明するために独自にあみ出した(^^;下記の記号と写真で説明します。
○ 右側のゴムひもに新しいストローを通します。
× 左側のゴムひもを右側のゴムひもに通した最後のストローに通しクロスさせます。
● 左側のゴムひもをゴムひもが一本だけ通っているストローに通します。
〆 左右のゴムひもが一箇所に集まったら、ゴムひもをかたく結んで、結んだ後のゴムひもの端をもう一度ストローに通します。そして余ったゴムひもは切り落として完成です。(ゴムひもを結んだところで切ると、ゴムひもがほどけてしまうことがあるので「結んだ後のゴムひもの端をもう一度ストローに通します」ここだけ、ストローの中をゴムひもが3回通ることになります。こうしておくと、結び目が目立たなくなり、できあがりがキレイになります。)
■正4面体
作り始める前に「正4面体がどういう形をしているか」よ~く見ておきましょう。できあがりの形を観察しておくと、作っている途中で「わけわかんな~い」となることが予防できます(^^)v正4面体は、正三角形の集まりです。ですから、ストロー3本で一つの正三角形を作ります。
正4面体の頂点(とんがってるところ)には、ストローが3本集まっています。●の操作をするのは「左側のゴムひものところにストローが3本集まったら」です。
■正8面体
正8面体は、正三角形の集まりです。ですから、ストロー3本で一つの正三角形を作ります。
正8面体の頂点には、ストローが4本集まっています。●の操作をするのは「左側のゴムひものところにストローが4本集まったら」です。作り方のルールが正4面体と違うのはここだけです。
ヒンメリ(himmeli)というフィンランドの伝統的なヨウル(joulu)(冬至祭)≒クリスマスの装飾品があります。
ヒンメリは藁(わら)に糸を通して、基本ユニットの正8面体を多数作り、それらをつなげて吊り下げます。
藁(straw)で作るのでまさにストロー正8面体です。
⇒ヒンメリ - Wikipedia
→『ヒンメリカフェ』…東芝未来科学館でサイエンスカフェ
■正20面体
正20面体は、正三角形の集まりです。ですから、ストロー3本で一つの正三角形を作ります。
正20面体の頂点には、ストローが5本集まっています。●の操作をするのは「左側のゴムひものところにストローが5本集まったら」です。作り方のルールが正4面体,正8面体と違うのはここだけです。
作り方の写真はこちら→「ストロー正20面体」にありますが、もう作り方の説明を見なくても作れるようになったかな?試してみてね(^^)v
説明を見ないで作ってみようという人にアドバイス…左側のゴムひものところにストローが5本集まるまでは、三角形を次々と作っていきますが…ゴムひもを左右に引っ張って、間にストローが1本ある場合は、新しいストローを2本足して三角形を作ります。ゴムひもを左右に引っ張って、間にストローが2本ある場合は、新しいストローを1本足して三角形を作ります。三角形を作るんですから、新しく加えるストローの本数は、加えたら3本になる本数です。上の正8面体の作り方を見て、○の数は、その前のステップの左右のゴムひもの間のストローの数で決まることを確認してみてください。
■正6面体
正6面体(立方体)は、正4角形(正方形)の集まりです。ですから、ストロー4本で一つの正4角形(正方形)を作ります。作り方のルールが正4面体と違うのはここだけです。
正6面体の頂点には、ストローが3本集まっています。●の操作をするのは「左側のゴムひものところにストローが3本集まったら」です。
※「ストロー4本で正方形を作ります。」と書きましたが、ストローとゴムひもでは正方形はできません。ふにゃふにゃで正方形(角が直角)にはならないのです。なぜ、3本だと正三角形になるのに、4本だと正方形にならないのでしょうか? 考えてみてね(^^)?
■正12面体
正12面体は、正5角形の集まりです。ですから、ストロー5本で一つの正5角形を作ります。作り方のルールが正4面体,正6面体と違うのはここだけです。正12面体の頂点には、ストローが3本集まっています。●の操作をするのは「左側のゴムひものところにストローが3本集まったら」です。
※「ストロー5本で正5角形を作ります。」と書きましたが、ストローとゴムひもでは正5角形はできません。ふにゃふにゃで正5角形にはならないのです。4本で正方形にならず、5本で正5角形にならないのに、なぜ、3本だと正三角形になるのでしょうか? ここがストロー正多面体のおもしろいところです(^o^)
■さらに…
◆5つのストロー正多面体を作ったら、触って固さを比べてみよう。固いのと柔らかいのがあるね(あ、作った人は作りながら触っているから、そんなことはもう分かってるよね。)
◆「三角形は固い」という性質は、大きな建造物に使われています。「東京タワー」や「鉄橋」の写真を見てみよう。それから「トラス構造」という言葉も調べてみよう。
◆ストローを丸ビーズに置き換えると、とっても可愛いアクセサリーになります。作ってみたい!と思ったら「ビーズ正多面体ストラップ」を見てね。
■まとめ…
ストロー正多面体の作り方のルールをもう一度書きだしてみると…
◆正4面体
ストロー3本で、正三角形を作ります。
ストローが3本集まったら、まだゴムひもが一回しか通っていないストローにゴムひもを通します。
◆正6面体
ストロー4本で、正4角形を作ります。
ストローが3本集まったら、まだゴムひもが一回しか通っていないストローにゴムひもを通します。
◆正8面体
ストロー3本で、正三角形を作ります。
ストローが4本集まったら、まだゴムひもが一回しか通っていないストローにゴムひもを通します。
◆正12面体
ストロー5本で、正5角形を作ります。
ストローが3本集まったら、まだゴムひもが一回しか通っていないストローにゴムひもを通します。
◆正20面体
ストロー3本で、正三角形を作ります。
ストローが5本集まったら、まだゴムひもが一回しか通っていないストローにゴムひもを通します。
5種類の正多面体の作り方のルールは、基本的には同じで、ストローの本数の値が違うだけです。そこで…
面の形を決めるストローの本数をp
頂点に集まるストローのの本数をq とすると、作り方のルールは次のようにかけます。
ストローp本で、正p角形を作ります。
ストローがq本集まったら、まだゴムひもが一回しか通っていないストローにゴムひもを通します。
pとqの組み合わせは…
(3,3)…正4面体
(4,3)…正6面体
(3,4)…正8面体
(5,3)…正12面体
(3,5)…正20面体
こんな簡単なルールで、pとqの組み合わせを変えるだけで、5種類の正多面体が全て作れてしまうなんて、ちょっと感動!です。
ストロー正多面体の作り方を図や写真で示すと、ちょっと難しく見えます。正12面体や正20面体の作り方を図や写真を見て覚えるのは(普通の人には)無理です。(この説明を書いている私だって覚えちゃいません(^^;)でも、上に書いた2つのルールは覚えられます。で、これだけ覚えておけば、ストロー正多面体やビーズ正多面体が作れるのです。
ストロー正12面体や正20面体を見て、それを作ろうとしたとき、複雑だな~と思うかもしれません。でも、その作り方を分析してみれば、たった2つのルールで作れてしまう…こういう抽象化の思考過程は、科学的・数学的な考え方の体験としてとても重要だと思っています。
子供たちにストロー正多面体を教えるときは、ただ作り方を教えるのではなく、正4面体→正8面体→正20面体…正6面体→正12面体の順に作って、正多面体に共通するルールを発見する体験ができるようにしていただけると、このページの作者としても嬉しいです(^_^)
※そうだ~pとかqとかいう記号を使って、何のメリットがあるのかと言うと~
pとqの組み合わせを見ていて…「2とか6とかにしたらどうなるの?」と思いません?
思ったら、実際に試してみましょう。
こういう発想と、それを実際に試してみることは、科学的アプローチの体験として、これまた重要だと思っています。
「2とか6とかにしたらどうなるの?」かを試すことで、実は「正多面体が5種類しかない」ことの「証明」ができます。
※ 「正多面体はなぜ5種類しかないのか? 実験」もご覧ください。
0コメント