蓬莱思想を表現した日本庭園の石組みを蓬莱石というそうです。この写真は鶴、亀、松が含まれた、不老長寿の理想郷を意味しているようです。
https://www.travel.co.jp/guide/howto/55/
【「石組」が表現する世界へ!日本庭園をより深く鑑賞する方法】
https://www.kotolog.jp/post/%E8%93%AC%E8%8E%B1%E7%9F%B3/ 【蓬莱石】
より
ほうらいせき 蓬莱石
本殿の脇にある霊石足利尊氏が病気にかかった際、病気平癒を祈願したところ完治したことから奉納したという不思議な石。
パワーストーンはいろいろありますね。それ等はみんな蓬莱石と呼べるのでしょうか?
もしかしたら 磁気を帯びることが可能な鉄鉱石かもしれません。気の流れが整えられると病は癒えますね。
蓬莱石の意味する内容は色々あるようです。
不老長寿の理想郷に含まれる松からイメージするのは 奇跡の一本松です。
電線を越えてや一本松炎ゆる 高資
東天を支へて松葉海へ散る 高資
http://www.0210.com/2015/08/31/post-561/
「松」の語源
日本語には、漢字もあるので、様々な意味があって面白いですね。松の語源は、「神を待(ま)つ」「神を祀(まつ)る」などにあるそうです。
冬でも青々とした葉を付ける松は不老長寿の象徴とされており、同じく冬でも青い竹、冬に花を咲かせる梅と合わせて、日本では「松竹梅」と呼ばれ、おめでたい樹とされています。(余談ですが、我社にも松(尾)、竹(田)、梅(澤)の三人がおります。あ~ぁ、めでたい、めでたい!)また、魔除けや神が降りてくる樹としても珍重され、お正月に家の門に飾る門松には神を出迎えるという意味があるそうです。
「松」の特徴
漢字をばらしてみると、木へんに公(おおやけ)と書いて「松」となります。
分布域は、主に日当たりの良い土地を好み、気温的には亜熱帯(リュウキュウマツ)から高山帯(ハイマツ)までの、きわめて多様な気象条件に対応しています。世界的にはユーラシア大陸から北米までの北半球全域で、北は北極圏近くから南はベトナム(アジア)・コスタリカ(北米)にまで分布しています。確かにどこにでもあるので「松」なのかも知れませんね。
シベリアから北欧付近で取れる赤松はさすがに寒いせいもあって、年輪の目がびっしり詰まっていて、強度があります。また、白夜(地平線を太陽が回わり、夜がなくなる現象)の影響もあって、方位による成長の違い(日本では木の南面の成長が大きい)が少なく、芯から年輪がきれいな円を描いて成長しています。従いまして、製品の制度がとても良いのが特徴です。一方、暖かい地方の松の代表であるニュージーランドパイン(松)は温暖な気候のせいもあって、成長が早く、桐のように年輪の間隔が大きく空気を多く含むので、断熱性に優れてます。松にもいろいろありますので、材料の特徴をよく吟味されると良いですね。
「松」の使われる用途
松は、住宅の建材としては、橋のように横に使われます。建築の用語でいうと横架材(おうかざい)と呼ばれ、梁(はり)や、桁(けた)、胴差し(どうざし)に使われます。曲げモーメント(材料を曲げようとしても抵抗する力)が強く、粘りがあります。人もそうですが、木にも適材適所があります。木を適材適所に使うことを「木遣い(きづかい)・木回し(きまわし)」と言います。土台には桧(ひのき)、ヒバ、クリが良いし、柱には桧(ひのき)、杉が優れています。そして、横架材と言われる梁や桁、胴差しには、今回ご案内の松が良いと言われています。これを下手に使ってしまうと「木違い」になってしまいます(笑)。たとえば、一番荷重のかかる土台に柔らかい木を使ってしまうと柱を基礎に挟まれて、土台の体積が縮んでしまい、結果として床の高さが変わってしまったという事例もあります。気を付けましょう!
まとめ
今回は、木造の構造部材の樹種の一つである「松」について、みなさんにお伝えしました。木についてはとても興味深い部分が多々あります。やはり、日本という国の歴史や、神道(しんとう)という森羅万象に神が宿るという考えの中では、木に神が宿ると考えられていました。なので、お祭りでは「御柱(おんばしら)」が使われます。大木を山から切り出し、建てられたり、引き回したり、上にまたがって坂を下ったりします。ちなみに、「柱」という字を木へんに主(あるじ)と書くのは、木に神が宿っているからだそうです。次回は桧(ひのき)について、お話ししましょう!
では、体に良いことをやりますと約束して、終わります。
ほうらい【蓬莱】思想は複雑です。
https://kotobank.jp/word/%E8%93%AC%E8%8E%B1-628654
【精選版 日本国語大辞典】より
[一] 中国の神仙思想で説かれる仙境の一つで、方丈、瀛州(えいしゅう)とともに三神山の一つ。渤海湾に面した山東半島のはるか東方の海中にあり、不老不死の仙人が住むと伝えられるところ。蓬莱山。
※文華秀麗集(818)中・答澄公奉献詩〈嵯峨天皇〉「杖レ錫凌二溟海一、躡レ虚歴二蓬莱一」
※竹取(9C末‐10C初)「東の海にほうらいと云山あるなり」 〔漢書‐郊祀志〕
[二] 富士山の異称。
※先哲叢談後編(1830)三・岡嶋冠山「自レ古唐山之人、称レ我為二蓬莱一者、以レ有二富嶽一也」
[三] 熊野の異称。
[四] 熱田神宮の異称。
[五] 江戸城の異称。
※雑俳・柳多留‐三七(1807)「蓬莱の中に動かぬ大武鑑」
[六] 台湾の異称。
[七] 長唄の曲名。天保年間(一八三〇‐四四)、四世杵屋六三郎作曲。郭(くるわ)を蓬莱山に見立て、これに鶴亀・尉と媼(おうな)などを配しためでたい曲。独吟用の曲。
[2] 〘名〙
① 蓬莱山をかたどった台上に、松竹梅、鶴亀、尉姥などを飾って、祝儀や酒宴の飾りものとしたもの。蓬莱山。蓬莱盤。蓬莱台。
※紫式部日記(1010頃か)寛弘五年一一月二二日「御前に扇ども数多さぶらふ中に、ほうらいつくりたるをしも選りたる」
② 主として関西で、新年の祝儀に、三方(さんぼう)の上に白紙、羊歯(しだ)、昆布などを敷き、その上に熨斗鮑(のしあわび)・勝栗・野老(ところ)・馬尾藻(ほんだわら)・橙(だいだい)・蜜柑などを飾ったもの。蓬莱飾り。蓬莱山。蓬莱台。《季・新年》
※俳諧・毛吹草(1638)二「ほうらいの組付」
※浮世草子・日本永代蔵(1688)四「春の物とて是非調て蓬莱を餝りける」
風澄んで鏡のうらの常世かな 高資
爽籟や鏡のうらに常世あり 高資
「鶴・亀・松」の蓬莱紋が見事です。
一の蓬莱山とは
吾妻連峰 蓬莱山 (福島県)
佐野市作原町の蓬莱山 (栃木県)
奥州市と一関市の間にある蓬莱山(岩手県)
比良山地 『びわ湖バレイ』のある山が蓬莱山(滋賀県)
北海道日高郡新ひだか町 三石川を挟む蓬莱山と雌蓬莱山
精選版 日本国語大辞典に含まれない蓬莱
第十二番 蓬莱山 国泰寺 – 広島新四国八十八ヶ所霊場
88-henro.com/index.php/no012/ - キャッシュ
当寺は蓬莱山国泰寺という。藩主浅野家の菩提寺である。以前は広島城下、曹洞宗の触頭を勤め、その末寺及び支配下の寺院百四十数箇寺を有し、広島の中心部中町にあったが、昭和五十三年三月に、都塵を避けて清閑なこの地に移築した。
鳳来山東照宮
鳳来山東照宮は、愛知県新城市の鳳来寺山に鎮座する神社である。正式名称は「東照宮」。日光・久能山と並ぶ三大東照宮の1社を称している。Wikipedia
寶來山神社は、和歌山県伊都郡かつらぎ町にある神社。宝来山神社。Wikipedia
蓬莱島公園
蓬莱島公園. 所在地, 埼玉県秩父郡長瀞町
蓬莱島は、岩手県上閉伊郡大槌町の大槌湾内にある島。ひょうたん形の島で、『ひょっこりひょうたん島』のモデルになったとされる。Wikipedia
金沢が誇る名勝・兼六園には、蓬莱島と呼ばれる島がある
これほど多彩な蓬莱思想は古人の不老長寿への憧れを物語るのではないでしょうか?
古来長寿は祝福でした。しかし姥捨ての問題もありました。
いまや日本は長寿大国 「長寿大国」だからこそ!日本が抱える3つの大きな悩みとは?―中国メディアは以下のように指摘しています。
1点目は高齢化によって人口バランスがさらに崩れ、労働力不足の問題を抱える日本社会の負担がより一層重くなる。
2点目に示したのは「社会の分裂の激化」。有権者における高齢者の比率が高まることで、政権安定を狙う政府はおのずと高齢者向けの政策にウエートを置くようになり、高齢者は手厚い福利を受け、若者が苦しむ状況がより深刻になる。
3点目には高齢者の事故、犯罪増加に対する懸念を挙げ、「もし日本政府が有効な政策を打ち出せなければ、見た目は健康でも心にリスクを抱える高齢者層の増加を招き、高齢者の犯罪が日本社会にとって新たな害となるかもしれない」
エキサイトニュースには~厚労省発表「健康寿命」でわかった“ムリヤリ長寿大国”な日本~ と題して以下のようなことが書かれています。
厚労省が6月1日、「健康寿命」なる新しい指標を算出して発表したが、これにより“長寿大国日本”の現実が浮き彫りになった。 健康寿命とは、「介護を受けたり病気で寝たきりにならず、自立して健康に生活できる」年齢のこと。発表された数字は、2010年は男性が70.42歳で、女性は73.62歳だった。 「これに対し、同年の平均寿命は男性79.55歳、女性が86.3歳。つまり、男性は9年余り、女性は約13年間、健康ではなくても“生かされている”ことがわかったのです」(健康雑誌記者) 「患者さんがたとえナチュラルな死を望んだとしても、延命のため最善を尽くすのが当然です。結果、責任を問われるのは、我々病院の側ですから」(医師)
人工的な延命処置は様々な問題を孕みます。
死は誰にでも訪れる余りにも身近な出来事なのに タブー視する傾向は無いでしょうか?
命は命をいただくことで 存続します。
絶えず循環し 日々新たです。
死と復活、死と再生はセットです。
死を問うことは生を問うこと。
真昼の光に照らし出される自分の影は等身大そのものです。
然し夜の明かりに映し出される影は 異常に大きくなります。
死を遠い出来事として見過ごさないで 向き合ってみませんか。
0コメント