初夏の風に靡く―「青楓」

朝雨に翔る気色や青楓  高資

http://pw-diary.seesaa.net/article/438136028.html   【初夏の風に靡く―「青楓」】より

青葉が輝き、緑のコントラストが美しい自然の情景を作り出しています。

日増しに暑さが感じられ、半袖姿の人も見かけるようになりました。そして、“万物が満ち溢れ、草木が茂る頃”とされる二十四節気の「小満」を昨日5月20日(金)に迎え、木々の葉が生き生きと輝き、花々も美しく咲き誇っております。そのような中、初夏の陽射しを浴びながら、美しく瑞々しい「青楓(あおかえで)」が、一層鮮やかさを増しています。そして、その「青楓(あおかえで)」は、初夏に若葉から青葉に変わる時期の葉のことを指し、初夏の季語にもなっております。また、「青楓」は、「若楓」や「楓若葉」などとも呼ばれ、吉田兼好の「徒然草」には、「卯月ばかりの若楓、すべてよろづの花紅葉にまさりて、めでたきものなり」と記され、“初夏の「楓」は、この時期に咲き誇る花々や秋の紅葉よりも美しい”と、「青楓」への格別な思いが綴られているということです。そして、「楓」の名の語源は、葉の形が「カエルの手」に似ていることから古くは、「蛙手(かへるて)」と呼ばれ、「かへんで」や「かへで」となり、それが、いつしか「かえで」に転訛したものとされています。

また、「楓(かえで)」は、「もみじ」と同じ植物であると勘違いされやすいようですが、実際、「かえで」と「もみじ」は異なる植物だとされております。

「かえで」と「もみじ」は、どちらも大きく分けると「かえで科かえで属」に分類されいますが、葉の形や切れ込みに違いがあり、「かえで」は、葉先が9~11枚で、葉の切れ込みが浅く、一方、「もみじ」は、葉先が6~8枚で、葉の切れ込みが深いのが特徴です。このように、2種の葉を見比べてみるとと、見分けやすいです。

その他、「かえで」が「もみじ」と同じだと思われてしまう理由として、昔、秋に野山の木々の葉が赤色や黄色に色鮮やかに染まっていくことを「紅葉づ(もみづ)」と言ったことから、葉の形状が似ている「楓(かえで)」の葉を「紅葉(もみじ)」と呼ぶようになったという説から、いつしか、「かえで」を「もみじ」と、認識されていったとも、いわれております。

初夏の爽やかな風に靡く美しい「青楓」、そして、世界一美しいと言われる秋の「紅葉」といったように、自然が織りなす多彩な色の変化は、四季がある日本ならではの情景であり、いつの時代も私たちを魅了させてくれます。そして、繊細な自然の移り変わりにより、季節感に満ちた名が付けられ、それぞれの表現に日本人の美意識と感性が溢れています。

降り注ぐ陽射しもまばゆく感じられるようになり、清々しい季節、光を浴びて美しさを増す「青楓」が、初夏の趣を映し出しています。


http://blog.kisetsu-o-mederu.com/?eid=1175377 

【【青楓(あおかえで)】夏の季語】より

楓の若葉は、雨上がりの散歩道、目に鮮やかに写ります。

6月のお茶のお稽古でいただくお菓子は、どんなものがあるのかと探しているところ、末富さんの【青楓】 が、写真に出ていました。

そういえば、このかえで、秋のもみじとは、違うのかいな?

そんな疑問が湧きました。

調べてみましたら、楓(かえで)と紅葉(もみじ)は植物分類上は同じなんだそうです。

ですが、楓のなかで特に紅葉の美しい種類を【紅葉(もみじ)】 と呼ぶ説があったり、盆栽や造園業の世界では、葉の切れ込みの数、具合によって呼び分けているとも言われているそうです。

まだ少し稚く淡い緑の若葉は、夏季に入ってからの呼称らしいのですが、青葉となってからは、瑞々しい緑の楓の印象は薄れていきます。

【青楓】 は、その若葉から青葉に移る頃の楓をさすそうです。

この時季の楓の若葉は、「青かえで」「若かえで」「楓若葉」などと呼ばれ、初夏の季語にもあげられています。

余談ですが、楓は、葉の形がカエルの手に似ていることから「蛙手(かへるて)」と呼ばれて、それが「カヘンデ」や「カエルデ」「カヘデ」と変わり、現在の「かえで」になったといわれているそうです。なるほど…。

英語では、楓も紅葉も 『メープル』 と呼びますが、瑞々しい若葉を 【楓】、秋の燃えるような葉を 【紅葉】 と呼ぶあたりは、いにしえの日本の美意識に、敬服するばかりです。

和菓子の世界では、お花を題材にしたお菓子が数多くありますが、葉を意匠するのは、この楓と松葉、数えるほどしかないかしら?

二つの顔をもつこの楓のお話、知っていると上級者を装えそうです。

お菓子は未定ですが、6月のお稽古には、下の写真のお懐紙を懐中しようと思っています。

これには、『青もみじ』 とありました。

京都では、【初夏のもみじ狩り】 として 『青もみじ』 のお奨めスポットがあるそうですよ。

『青もみじ』と言っても間違いではないようです。




コズミックホリステック医療 俳句療法

吾であり・宇宙である☆和して同せず☆競争ではなく共生を☆

0コメント

  • 1000 / 1000