神道における神様の一柱であるスサノオノミコトとは?

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神話の世界に登場するスサノオノミコトは、神道における八百万の神々の中でも特別な存在とされる三柱の神様のうちの一柱です。その特徴とご利益、またスサノオノミコトを祀る神社をご紹介します。

【目次】

1.スサノオノミコトとはどんな神様?

2.スサノオノミコトのご利益

3.スサノオノミコトを祀る神社

4.今回のまとめ

スサノオノミコトとはどんな神様?

多くの人がきっと名前を聞いたことのあるスサノオノミコトとはどのような神様なのでしょうか。

3兄弟の末っ子

イザナギノミコト(伊邪那岐命)が禊祓(みそぎはらえ。穢れを除き清めること)を行った際にすすいだ鼻から生まれた神様がスサノオノミコト(須佐之男命、素戔嗚命など)です。左目から生まれたアマテラスオオミカミ、右目から生まれたツクヨミノミコトとともに特に尊い神様であるとして、この三柱の神様たちを「三貴神」もしくは「三貴子」と呼びます。スサノオノミコトは末っ子に当たります。

ヤマタノオロチを退治したことで有名

スサノオノミコトにまつわる神話の中でなんといっても有名なのは、ヤマタノオロチ(八岐大蛇)退治の話でしょう。首が8本ある恐ろしい怪物ヤマタノオロチに食べられてしまう運命にあったクシナダヒメ(櫛名田比売、奇稲田姫)を助け、結婚します。

暴れん坊のイメージ、でも実はとても家族思い

そもそもヤマタノオロチを退治することとなったのは、姉のアマテラスオオミカミが治める高天原で乱暴狼藉をはたらいた挙げ句追放となり、流れていった先の出雲でヤマタノオロチの話を聞いたからです。そのため「荒ぶる神」とも呼ばれ、暴れん坊のイメージのあるスサノオノミコト。ですが、妻となったクシナダヒメや娘であるスセリヒメをことのほか大切にする、とても家族思いの一面も持っています。死んだ母親(イザナミノミコト)にひと目会いたいと泣き続けるというエピソードもあります。

スサノオノミコトのご利益

スサノオノミコトはさまざまな御神徳を持った神様とされていますが、ここでは代表的なご利益をご紹介します。

疫病退散、厄除け

旅の途中で一夜の宿を請うたスサノオノミコト。その村の裕福な男はスサノオノミコトのみすぼらしい身なりを見て断りましたが、その男の貧しい弟(蘇民将来)はそんなスサノオノミコトを招き入れました。スサノオノミコトは泊めてもらったお礼に「疫病が流行ったときには『蘇民将来の子孫だ』と言えば助かる」と言い残したといい、その伝説が疫病退散のご利益につながったと考えられます。そのほか水難や火難といったさまざまな災いを遠ざけてくれるとも。

縁結び

一目惚れしたクシナダヒメと見事結ばれ、その後幸せに暮らしたとされることが縁結びのご利益につながったと考えられます。

学問上達

腕力ばかりが注目されるスサノオノミコトですが、愛する新妻クシナダヒメに和歌を贈ったとされています。その文学的素養が学問上達のご利益につながったと考えられます。

スサノオノミコトを祀る神社

スサノオノミコトを御祭神として祀っている神社は全国各地にありますが、ここでは代表的な2社をご紹介します。

津島神社(愛知県津島市)

全国の津島神社の総本社、疫病・厄難災除けのご利益があるとして知られる神社です。明治時代の神仏分離以前はスサノオノミコトの本地(化身となる前の本来の姿)であるとされた牛頭天王(ごずてんのう)を御祭神としていたため、その名残りで今日でも「津島の天王さま」と呼ばれています。

八坂神社(京都府京都市)

祇園祭で知られる八坂神社は本来厄除けのご利益があるとされる神社ですが、今日では縁結びのご利益が有名です。御祭神としてスサノオノミコト、そしてその妻のクシナダヒメも祀っています。

今回のまとめ

パワフルなイメージの強いスサノオノミコトですが、母を慕って涙し、家庭を大切にするという細やかな一面も併せ持ちます。そんな人間的な魅力あふれるスサノオノミコトを祀る神社は各地にありますので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょう。

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