Facebook・清水 友邦さん投稿記事
「日本人の行動は組織立っていて秩序的であり、皆が従順で統制が取りやすいところであるが、一旦、性質の悪い勢力が権力を握ると、全国民がそれに従ってしまう」といわれています。
一旦国民の合意が出来上がると、日本は異なる主張をすることが難しくなる性質をもっています。
権威ある者からの命令に接すると、たとえ不合理な命令であろうと、みずからの常識的な判断を放棄して、その命令に服従して戦争に突き進んでしまう危険性が日本人にはあります。
民主的な選挙制度があっても投票したい候補者がいないと投票率が下ります。
その為、既得権益を持った企業、労組、宗教などの支配・従属の構造が刷り込まれているピラミッド型組織の候補が勝ち、官僚が国政を動してしまいます。
そして不合理な命令でも大多数の大衆はおとなしく服従してしまうのです。
フィリピン方面陸軍航空部隊指揮官として多くの特攻隊を送り出した冨永恭次(とみなが きょうじ)は出撃前の訓示で「諸君はすでに神である。君らだけを行かせはしない。最後の一戦で本官も特攻する」と豪語しましたが冨永本人はレイテ島が陥落後フィリピンに部下を置いて台湾に逃亡し戦争を生き抜きました。
310万人の戦没者の約9割が終戦前の1年間で犠牲になっています。
硬直した頭の軍部は戦争を止めることができませんでした。
福島第一原発事故の発生時に原子力安全・保安院の検査官は一般市民を放置して自分たちだけが逃亡していました。
又、トップの吉田所長の命令を無視して福島第一原発の所員の9割以上が逃亡しています。
戦争が起きても原発事故が起きても誰も責任を取らない無責任体制が日本の姿です。
「戦争に負けてはじめて自分たちが非人道的な事をしていたと気がついた。それまでは軍国主義の教育のまま行動していた。」と戦争の語り部は語っています。
同じことが再び起きて日本が荒廃し、不安と恐怖と混乱に人々が陥る可能性はあります。
偏狭な自我をまとった集団が頂点になって組織を動かしてしまうと、次々と変化する出来事に対応出来ないのでそのシステムは崩壊します。
これが軍国主義の日本に起きたことなのです。
明治維新が起きる前の日本は仏教と神道が混合した神仏習合が行われていました。
本居宣長は中国などの外国を「禍津日(まがつび)」の神が支配する曲がった心の国であり日本のみが「直昆霊(なおびのみたま)」の神が支配する正しい国だとしました。
それを受け継いだ平田篤胤の復古神道の考え方が明治になって国家神道、祭政一致となりました。
本当は誰もが禍津日と直昆霊の両方を心の中にもっているのです。
天皇崇拝の信仰は明治政府によって強化されたものなので明治維新前の庶民の信仰は国家神道と関わりがありませんでした。
天皇崇敬や皇道、国体の理念が広く人々に行き渡るようになっていったのは明治政府によって教育勅語が学校で発布されてからでした。
1888年以降、皇室で神事が行われる日は祭日となり学校で生徒は御真影に最敬礼をし、教育勅語を朗読し、皇室の盛運を祈り、君が代、唱歌が学校の儀式として重んじられました。
皇室は万世一系の天照大神の子孫であり、神によって永遠の統治権が与えられている神国日本が国体の理念だったのです。
それが刷り込まれた人々は「皇室を中心に団結して、国体を明らかにしなければならない」という理念を至上のものとしました。
そのためブラジルの移民たちの間に深刻な対立が起きました。
負けるはずがない神国日本の国体と自分を同一化した勝ち組と敗戦の事実を受け入れた負け組に分かれて憎しみ、殺し合いまで起きたのです。
自民党は憲法を改正しようとしていますがその内容を危惧している人がいます。
自民党の日本国憲法改正草案
https://jimin.jp-east-2.storage.api.nifcloud.com/pdf/news/policy/130250_1.pdf
第21条は、「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」ですが「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」と追加され秩序、公益が優先され基本的人権が後退しています。
24条の家族と婚姻の基本原則を改正して男女平等ではなく長男が家を継ぐ家父長制度を望んでいるようです。
神社本庁の関係団体「神道政治連盟」は神道の祭り主である天皇が親政も行なう祭政一致を主張しています。
「神道政治連盟国会議員懇談会」の政治家はつぎように発言しています。
元内閣総理大臣補佐官 礒崎陽輔 「戦争はできるんです(要約)」
元政務調査会長 稲田朋美「国防軍を創設する、そんな憲法草案を提出いたしました。/…血を流さなければ国を護ることなんてできないんです!」
元法務大臣 長勢甚遠「国民主権、基本的人権、平和主義を削除しよう!(要約)」
元外務副大臣 城内実「日本にとって一番大事なのは、皇室であり、国体であると思っております。」
参議院議員 西田昌司「国民には国防の義務がある(要約)」
元文科大臣 下村博文「私たち自民党は、大学入学前に自衛隊等の体験を義務化したいと思います(要約)」
この発言は[YouTube]で「憲法改正誓いの儀式」で検索かけると映像が出てきます。
日吉(ひよし)神社(愛知県清須市)の三輪隆裕宮司(69)は次のように発言しています。
「最も危険なのは、緊急事態条項の創設です。首相の一声でいつでも戒厳令のような緊急事態を作り出し、従わなかった国民は共謀罪で取り締まる。その情報は、特定秘密保護法で隠蔽(いんぺい)される。日本が全体主義に突き進むための『3点セット』がそろってしまう。改憲の議論終盤で9条改正を断念する代わりに、緊急事態条項を押し通すというのが一番怖いシナリオです」
大多数の人は教育プログラムによって人格が作られ反応と行動のパターンが条件つけられています。
人間がプログラムに支配されると、ロボット状態のまま外からの刺激に機械的に反応して同じ行動をただ繰り返してしまいます。
通常の社会の見方ではプログラミングされた人格は正常な人格ですが、真実は自動的な反応を繰り返す自覚を失った自動機械にすぎないのです。
大衆が理性を失い、集団狂気のまま戦争をはじめ大規模な文明の破壊と大量殺戮をしてきたのが人類の歴史でした。
人類が争いを止める事が出来ずに同じ過ちを何回も繰り返しているのは意識が眠りこけて機械的な行動をとり続けているからといえるでしょう。
いままで植え付けられた古い意識を根こそぎ変えてしまわなくてはいけません。
このまま機械のような眠ったままの意識ではいたずらに殺しあい、欲望のまま資源を貪り、地球環境を破壊してしまうからです。
いかにプログラミングされた思考から目を覚ましていくかそれが問われています。
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