羊歯

濁世へと萌え出づる孔雀羊歯かな  高資

搦手や玉と滴る孔雀羊歯  高資

番へたる孔雀羊歯こそ迸れ  高資

勾玉を連ねて孔雀羊歯茂る  高資

木洩れ日の玉と弾ける孔雀羊歯  高資   

末枯に培う玉や孔雀羊歯  高資

うら枯れて孔雀歯朶なほ魂きはる  高資

ヘゴの葉に弾ける秋の日影かな  高資

ヘゴの葉ゆ秋日は海へた走れり  高資

ヘゴの葉や秋日は海へ玉と散る  高資

日と影と歯朶に溢れてをりにけり 五島高資

シダは隠花植物ですが、花言葉があるそうです。花言葉は「誠実」「愛らしさ」「魅惑」「夢」「愛嬌」「魅力のある人」「魔力」

玉矛の茂るオオタニワタリかな  高資

埋れ木に羊歯の瑠璃光浄土かな  高資

コメントのやり取り

五島高資  基本的に羊歯は移植しやすいのですが、本来生えていたところを好みますから如何にそれに近い環境を作るかが問題です。逆に言えばある種の羊歯が育っている場所はそれなりの特性があります。たとえば、ヘビネノゴザという羊歯が生えているところには金銀銅などの重金属鉱床が多いということが知られています。昔の山師はそのことを利用して鉱山を探したそうです。自然に習えですね。

羊歯のダウジングですね。不思議な事ですね。

自然の中にいて人工的な自然を造る盆栽の妙

五島高資  どうもヘビネノゴザは何も好んで重金属の多いところに生えているのではなく他の植物が重金属の毒に耐えられないところでも大丈夫だからそこで優勢になるそうです。ヘビネノゴザが持つプロアントシアニジンという物質が重金属を無毒化しているということです。

確かに地球創成の折には鉱毒がふんだんにあった(鉱毒しか無かった)地に生育するための力量を養ったシダ類と考えれば、鉱毒が無い地には根を下ろしたくもないと考えるかもしれませんね。

五島高資 植物群系でも苔や羊歯など下等なものほど意外と環境に適すようですね。海底火山ななどでできた新島で植物相も最初は苔や羊歯から始まりますからね。もちろん、継代的にでしょうが、しかし、そのしたたかな解毒作用はしたたかですね。


プロアントシアニジンとは??

以下のサイトには「プロアントシアニジンは、カテキン分子がつながった構造を持つポリフェノールで、最近、抗酸化物質として注目され、ブドウ種子、松樹皮、リンゴ未熟果実などに由来するものが食品や化粧品成分として利用されてきています」

http://www.ph.nagasaki-u.ac.jp/lab/natpro/research/kinousei.html   【機能性物質創製など-最近の研究から】  より

Fig.1 (西宮市・河川脇岩壁下部 2010.6/11)

丘陵~山地の林縁・林床や鉱山跡地、重金属の蓄積した場所に生育する中型の夏緑性シダ。

根茎は短く斜上または直立し、葉を束生する。葉は長さ30~80cm。葉質は硬く、薄い革質、裏面の細脈は明瞭。

葉柄は葉身より短いか同長で、葉柄基部は少しふくらみ、鱗片を密生する。

鱗片は披針形~広披針形、暗褐色~赤褐色で、縁は薄く縁取られ、葉柄の上部に向かうにつれて細くなる。

葉身は披針形~長楕円状披針形、長さ20~40cm、幅10~15cm、1回(単)羽状腹葉、鋭尖頭、下部はしばしばやや狭くなる。

羽片は無柄で披針形、鋭尖頭、さらに羽裂し、裂片は長楕円形、鋭頭、基部は羽軸に流れて合着し、縁には鋭鋸歯がある。

胞子嚢群(ソーラス)は楕円形~かぎ形、中脈と縁の中間またはやや縁寄りにつく。苞膜は長楕円形またはかぎ形にまがり、全縁。

【メモ】 本種は古くはカナヤマシダやカナクサと呼ばれ、鉱脈探査の指標種とされていたとされている。

鉱山跡地など、重金属類が蓄積された他の植物が進入できないような場所では群生していることがある。

重金属類を蓄積することで有名だが、近年植物体の各部位によって、蓄積される金属の種類も異なる傾向があることが明らかになっている。

本種は変異に富み、ヒロハヘビノネゴザ、ウスバヘビノネゴザなど、いくつかの品種があるが、区別は難しい。


http://w2222.nsk.ne.jp/~mizuaoi/65hebinonegoza.htm   【ヘビノネゴザ】

http://www.sci.u-toyama.ac.jp/topics_old/topicsMar2008.html  【ヘビノネゴザ -重金属を蓄える奇妙な植物-(生物圏環境科学科)】

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