立春から始まる暦、節切りの暦

http://koyomi.vis.ne.jp/doc/mlwa/201802040.htm 【立春から始まる暦、節切りの暦】 より

今日(2018.2.4)は二十四節気の正月節、立春です。

二十四節気はおよそ15日ごとに正月節(立春)、正月中(雨水)、二月節(啓蟄)、二月中(春分)、 ・・・ 中略 ・・・十二月節(小寒)、十二月中(大寒)と節と中が交互に並びます。節(あるいは「節気」)は季節を区切り中(あるいは「中気」)は暦月をあらわすといいます(ただしここで言った「暦月」は旧暦月のこと)。

今日は二十四節気の中で季節を区切るものといわれる節の最初の正月節の日ということになります。

「旧暦の二十四節気」といった具合に紹介されることの多い二十四節気。その二十四節気の「正月節」と言うからには、旧暦の正月はこの立春から始まるのだろうと誤解される方が世間には多いですが、日刊☆こよみのページの読者の皆さんは当然ご存じのとおり、そんなことはありません。

現に、今年の旧暦元日は2/16日で、立春の今日は旧暦では、まだ年明け前の12/19です(余談ですが、旧年の内に立春を迎えるこんな年を「年内立春」と言うます)。

旧暦は立春正月の暦

というのはあくまでも旧暦は立春近辺に正月が来るように作られている暦というに過ぎず、立春に新年を迎える暦ということではありません。

◇二十四節気の節で区切った暦

二十四節気の節は季節の区切りを示すと書きましたが、ではこの二十四節気の「節」で暦月を区切った暦を作ったら、季節によくあう暦が出来るのではないか?そうは思いませんか。人間、昔も今も考えることは同じ。この二十四節気の「節」で区切って暦を作ったら便利と考えた人が昔もいたのです。そうして生まれたのが節切りの暦です。

具体的に言えば、立春(正月節)から啓蟄(二月節)の前日までを正月、啓蟄から清明(三月節)の前日までを二月、清明から・・・とするというものです。2018年の新暦の日付で節月の期間を示せば正月 2/4~ 3/5 (立春~啓蟄前日)二月 3/6~ 4/4 (啓蟄~清明前日)

三月 4/5~ 5/4 (清明~立夏前日(略)  十一月 12/7~*1/5 (大雪~小寒前日)

十二月 *1/6~*2/3 (小寒~立春前日) (注意:* 印の日付は2019年のもの)のようになります。

「節切」という言葉は元々は暦注を決定するための計算(撰日法)の一つを指す言葉でした。「節切」によって決定される暦注は、十二直や、三隣亡、一粒万倍日等々沢山あり、「一粒万倍日」は節切の正月の丑・午の日、二月の酉・寅の日・・・といった具合に節月と日の干支等との組み合わせてよって決められます。

◇節切の暦は太陽暦

二十四節気は太陽の位置によって決められていますから、太陽暦そのものということが出来ます。ということは、太陽暦の一種である新暦(現在私たちが使っている暦。グレゴリオ暦)とは良く似た暦となることが予想されます。

前述した節月の期間を示した新暦の日付は、2018年のものですが実は他の年でもこの日付はほとんど変化しません。新暦の月日に比べると節切の暦の日付はザッと1ヶ月と 5日程度遅れる以外は新暦と大差ないことが分かります。

旧暦は太陰太陽暦で、その一年は大体四季の巡りの周期と同じですが、細かく見れば、最大で一月近く暦の月日と季節との間に差が生じることがありますから、その日付をそのまま農業などに利用することは出来ません。

その点でいうと、節切の暦は太陽暦そのもので四季の巡りと良く一致した暦です。ですから、旧暦時代には農業を行う人達などは農作業の時期の目安として節切の暦を使っていたようです。立春は四季の巡りとよくあうといわれるこの節切りの暦では元日に当たる日。この説明どおり、今日から「春」になってくれることを切に願うのは、寒がりのかわうそです。天気予報によれば、その願いはむなしいものとなりそうですが・・・。


https://tenki.jp/suppl/grapefruit_j02/2020/06/10/29852.html  【日本ならではの季節を表す「雑節」とは?今日は暦の上での「入梅」です】より

知恵と経験から生まれた、天体現象に紐付く「雑節」

二十四節気、雑節、五節句など、暦の月以外にもさまざまな方法で季節の移り変わりを知り、生活に取り入れてきた日本。それぞれどのような成り立ちがあるのでしょうか。現在の日常生活では地味な存在ながら、古の人々の知恵と経験が反映された雑節についても知っておきたいですね。

◆二十四節気

現在も「立春」「春分」「夏至」「秋分」「冬至」など、季節を表す言葉として使われている二十四節気。中国の戦国時代から用いられていたといわれています。

1年間に太陽が移動する黄道(黄道座標)を15度ごとに24等分して決められており、太陽黄経0度が「春分」、15度進むごとに次の二十四節気に移り変わります。太陽は1日に1度進むとされているので、約15日ごとに季節が変化することになるのですね。日本では江戸時代の暦から使われていました。

二十四節気をさらに約5日ずつの3つに分けた期間を「七十二候」といいます。二十四節気は古代中国の名称を踏襲していますが、七十二候は日本の気候風土に合わせて変更されたものが使われています。今年は6月16日より七十二候の「梅子黄(うめのみきばむ)」の時期になります。梅雨という言葉の由来は、この「梅子黄」といわれています。

◆雑節

中国から伝わった二十四節気を補うかたちで、主に農作業に基く日本独自の生活のなかで設けられました。主な雑節には、「節分」「土用」「彼岸」「八十八夜」「入梅」「半夏生」「二百十日」などがあります。

太陽黄経が決まっているのは、春土用(27度)、夏土用(117度)、秋土用(207度)、冬土用(297度)、入梅(80度)、半夏生(100度)。それ以外の雑節は立春に紐付いており、節分は立春の前日、田植えや茶摘みの時期を知らせる八十八夜は立春から数えて88日目、台風などの自然災害が多いとされる二百十日は立春から210日目の日になります。

1年に4回ある土用は季節の変わり目にあたります。健康に注意が必要な時期とされ、さまざまな禁忌や風習がありました。入梅の時期を知ることが重要だったのは、田植えには水が必要なため。梅雨明けを控えた半夏生は、田植えを終える目安の日とされていました。

二十四節気と雑節は国立天文台の暦要項に記載があり、天文現象に紐付いた暦日とされています。

◆五節句

季節の変わり目に無病息災を願う伝統的な行事。古代中国の陰陽五行説に由来します。奈良時代に日本に伝わり、宮中行事として執り行われていたといわれています。

「人日(じんじつ)の節句」(1月7日)は、七草の日としてお馴染みですね。「上巳(じょうし)の節句(3月3日)」は桃の節句、お雛祭りです。「端午(たんご)の節句」(5月5日)はこどもの日として祝日になっていますね。「七夕(しちせき)の節句」(7月7日)、「重陽(ちょうよう)の節句」(9月9日)を合わせて五節句とされ、江戸時代には祝日と定められ重視されていました。

雑節での「入梅」は、太陽黄経が80度になる日

今日6月10日は 「太陽黄経が80度となる日」 。暦の上での「入梅」の日です。古くは二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」に入ってから最初の壬(みずのえ)の日とされていましたが、江戸時代の「天保暦」以来、太陽の運行に基いて入梅の日が定められました。

2020年は6月5日に芒種に入り、この日の太陽黄経は75度。5日後の今日は太陽が軌道上を5度進んで80度となり、雑節での入梅を迎えました。気象上の梅雨入りは、その年の気象状況や地域によって異なりますが、6月上~中旬は本州各地の梅雨入りの時期でもあります。さて、今年はいかに?

古代中国より二十四節気が日本に伝わり、時を経て日本の気候風土や農作業に合わせて成り立った雑節「入梅」。梅雨は昔も今も、日本に暮らす私たちの生活に影響を与える気象現象であり、梅雨入りの時期が大きな関心事であることに変わりないようですね。


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